整骨院を営まれている方から、「ホームページを作ってもらった会社と連絡が取れず、受付時間の変更もお願いできない」というご相談をいただくことがあります。
メールを送っても返事がなく、電話もつながらないまま、何年も前の情報が載り続けているという状態です。
この記事では、連絡が取れなくなったときに院長ご自身で確認できること、そのまま放置した場合に起きること、今のドメインやメールを保ったままホームページを作り直す進め方を、専門用語をできるだけ使わずに説明します。
制作会社と連絡が取れなくなるのはどんなときか
連絡が途絶える事情はさまざまですが、よくあるのは次のような場合です。
- 制作会社が廃業した、またはホームページ制作の事業をやめた
- 担当されていた方が退職し、引き継ぎが行われていない
- 少人数で運営されていて、制作後のご依頼まで手が回っていない
- 連絡先のメールアドレスや電話番号が変わっている
ホームページを作ってから5年、10年と経っていれば、いずれも起こり得ることです。
連絡が途絶えた理由を突き止めようとすると時間ばかりかかりますので、まずは今ご自身の手元にどの情報があるかを確かめることをおすすめします。
まず自分で確認できること
ホームページは、大きく分けて「ドメイン」と「サーバー」の二つで動いています。
ドメインはホームページのアドレス、サーバーはホームページのデータを置いておく場所です。
この二つがどこで契約されているかが分かれば、制作会社と連絡が取れなくても打てる手が出てきます。
ドメインの管理会社
ドメインとは、ホームページのアドレスの中心部分(例:example.com)のことです。
多くの場合は1年ごとの更新料がかかるため、次のような手がかりが残っています。
- 「ドメイン更新のお知らせ」という件名のメールを、受信トレイで検索する
- クレジットカードや口座の明細で、毎年同じ時期の少額の引き落としを探す
- お名前.com、エックスサーバー、さくらインターネット、ムームードメインなど、契約先の名前が記録に残っていないか確認する
管理会社が分かれば、その会社の管理画面にログインできるかどうかを確かめます。
ログインができれば、制作会社を介さずにホームページの向き先を変えられます。
サーバーの契約先
サーバーの料金も、毎月または毎年お支払いになっていることが多いため、同じように明細や自動引き落としの記録が手がかりになります。
制作会社に毎月の管理費をお支払いの場合は、ドメインもサーバーも制作会社がまとめて契約していることがあります。
その場合、院の名義ではなく制作会社の名義で契約されている可能性があります。
更新のやり取りの履歴
過去のメールも有力な手がかりです。
「ホームページ」「サーバー」「ドメイン」「ID」「パスワード」といった言葉でメールを検索してみてください。
制作したときのやり取りの中に、管理画面のアドレスやログイン情報が書かれていることがあります。
見積書・請求書・契約書が残っていれば、契約の内容や名義が書かれている場合もあります。
管理者情報が分からないとどんな困りごとが起きるか
ホームページの管理画面に入れない状態が続くと、次のようなことができなくなります。
- 受付時間・休診日・料金・電話番号を変更できない
- スマートフォンで見づらい状態を直せない
- 「保護されていない通信」という警告が出ても対処できない
- 問い合わせフォームからのメールが届かなくなっても、届け先を直せない
- ホームページが表示されなくなっても、原因を調べられない
とくに整骨院では、受付時間や休診日が実際と違ったまま載っていると、来院されたお客様にご迷惑をおかけします。
検索結果や地図情報からホームページへ来られる方も多いため、誤った情報がそのまま伝わり続けることになります。
連絡が取れないまま放置するとどうなるか
今は問題なく表示されていても、時間が経つと次のようなことが起こり得ます。
ドメインの有効期限が切れる
ドメインは期限が来るたびに更新が必要です。
更新料の支払いが止まると、ホームページが表示されなくなり、同じドメインを使っていたメールアドレスも使えなくなります。
期限が切れてしばらく経つと、そのドメインは他の方が取得できる状態になります。
サーバーの契約が止まる
サーバーの料金の支払いが止まった場合も、ホームページは表示されなくなります。
一定の期間を過ぎるとデータそのものが消えてしまうため、文章や写真を後から取り出すことができなくなります。
古い仕組みのまま残る
ホームページを動かしている仕組みは、年月が経つと更新が必要になります。
更新されないまま放置されると、お客様の画面に警告が表示されたり、表示が崩れたりすることがあります。
いずれも、起きてから対処するより、ホームページが動いているうちに手を打つほうが、選べる方法が多く残ります。
今のドメインやメールを保ったまま作り直す方法
ドメインの管理画面に院の側でログインできる状態であれば、制作会社と連絡が取れないままでも、今のドメインと今のメールアドレスをそのまま使ってホームページを作り直せます。
作り直しで変更するのは、「このドメインを開いたときにどのホームページを表示するか」という向き先の設定だけです。
メールの届け先の設定には手を触れないため、今お使いのメールアドレスやメールソフトの設定はそのままで差し支えありません。
詳しくはホームページを作り直すと、今のドメイン(URL)とメールアドレスはどうなりますかをご覧ください。
今のホームページに載っている文章と写真は、公開されている画面から取り出して新しいホームページに移せます。
お手元に元のデータがなくても、作り直し自体は進められます。
なお、業者に頼んで撮影した写真など、権利の確認が必要なものがあれば事前にお知らせします。
ドメインが制作会社の名義になっている場合
ドメインが院の名義ではなく制作会社の名義で契約されている場合、こちらの操作だけで向き先を変えることはできません。
名義の変更や引っ越しの手続きには、契約されているご本人の対応が必要になるためです。
この場合は、新しいドメインを取得してホームページを作り直すという進め方になります。
新しいドメインは院の名義で契約していただきますので、今後は同じ状態になりません。
ドメインが変わる場合は、Googleビジネスプロフィール、各種ポータルサイト、名刺やチラシに載せているアドレスを、順に新しいものへ差し替えていきます。
メールアドレスも新しいドメインのものに変わりますので、切り替えの時期をあらかじめお決めいただきます。
以前の制作会社へのご連絡やご交渉を代わりに行うこともいたしません。
ご確認いただく箇所と操作の手順を、ご契約先ごとにメールでご案内しますので、院長ご自身で操作していただけます。
まとめ
- 連絡が途絶える事情はさまざまで、年月が経てば起こり得ること
- まずはドメインの管理会社、サーバーの契約先、過去のやり取りの履歴を手元で確認する
- 管理画面に入れないと、受付時間の変更もフォームの不具合の対処もできなくなる
- 放置するとドメインの期限切れやサーバーの停止が起こり、選べる方法が減っていく
- ドメインが院の名義であれば、今のドメインとメールを保ったまま作り直せる
- 制作会社の名義であれば、新しいドメインを院の名義で取得して作り直す