「何年も前に作ってもらったWordPressのホームページを、一度も更新しないまま使っている」というご相談をよくいただきます。
表示に困っていなければ、このままでよいと思われるかもしれません。
この記事では、更新しないまま放置すると何が起きやすいのか、ご自身でできる確認方法、更新の前にやっておくこと、更新が難しいときの選択肢を、専門用語をできるだけ使わずに説明します。
放置すると、乗っ取りや改ざん、表示の崩れが起きるおそれが高まります
WordPressは、世界中の多くのホームページで使われている仕組みです。
使っている人が多い分、弱点が見つかると、その弱点をねらった攻撃も広く行われます。
弱点が見つかると、WordPressやその部品を作っている側から、弱点をふさいだ新しい版が配られます。
更新をしないままだと、ふさがれていない弱点が残り続け、放置した年数が長いホームページほど、ねらわれやすい状態になっていきます。
見た目に変わりがなくても、安全とは限りません。
改ざんの中には、お店の方が普段ご覧になる画面では気づきにくい形で行われるものもあります。
WordPress・テーマ・プラグインの更新が必要な理由
WordPressのホームページは、大きく分けて次の3つの部品でできています。
- WordPress本体:ホームページ全体を動かす土台です
- テーマ:デザインや文字・写真の配置を決める部品です
- プラグイン:お問い合わせフォームや予約、地図の表示など、機能を足すための部品です
それぞれ作っている人や会社が別々で、弱点や不具合の直しは、部品ごとに新しい版として配られます。
本体だけを更新しても、古いプラグインが1つ残っていれば、そこが入口になることがあります。
もう1つの理由は、ホームページを置いているサーバーの変化です。
レンタルサーバーの会社は、安全のために、サーバー側の仕組みも順番に新しくしていきます。
ホームページ側が古いままだと、サーバー側の切り替えをきっかけに、画面が真っ白になったり、一部の機能が動かなくなったりすることがあります。
放置で実際に起きやすいこと
1. 見覚えのない表示が出る、別のサイトへ移動させられる
ホームページが書き換えられ、見覚えのない広告や外国語の文章が表示されたり、開いた途端に別のサイトへ移動させられたりすることがあります。
スマートフォンから開いたときや、検索結果から入ったときにだけ起きることもあり、お店の方が気づかないまま続いている場合があります。
Googleに危ないサイトと判断されると、検索結果やブラウザに警告が表示され、お客様がホームページを開きにくくなります。
2. 迷惑メールの送り元にされる
乗っ取られたホームページが、知らないうちに大量の迷惑メールを送る道具に使われることがあります。
そうなると、レンタルサーバーの会社から利用を止められたり、同じサーバーから送るお店のメールが、相手の迷惑メールフォルダに入りやすくなったりします。
3. 表示が崩れる、画面が真っ白になる
サーバー側の仕組みが新しくなったり、一部の部品だけが自動で更新されたりすると、古い部品との組み合わせが合わなくなり、表示が崩れることがあります。
ある日突然、画面が真っ白になったり、エラーの文字だけが表示されたりする場合もあります。
4. お問い合わせフォームが止まる
お問い合わせフォームは、プラグインで作られていることが多い部分です。
古いプラグインが動かなくなると、送信ボタンを押しても何も起きない、送信できたように見えてもお店にメールが届かない、といったことが起きます。
お客様からの連絡が途絶えていても、お店の側からは気づきにくいのが困るところです。
フォームのメールが届かないときの確かめ方は、問い合わせフォームからのメールが届かないのはなぜですかにまとめています。
ご自身でできる確認方法と、更新の前にやっておくこと
まずはお客様と同じように、外から見て確かめる
管理画面に入らなくても、次のことはご自身のスマートフォンやパソコンで確かめられます。
- ホームページを開いて、見覚えのない表示が出たり、別のサイトへ移動したりしないか
- Googleでお店の名前を検索し、検索結果の説明文に見覚えのない言葉や外国語が出ていないか
- お問い合わせフォームからご自身あてに試しに送ってみて、メールが届くか
- 画面上部のアドレスバーに「保護されていない通信」などの警告が出ていないか
見覚えのない表示や、別のサイトへの移動がすでに起きている場合は、更新するだけでは直らないことがあります。
書き換えられた部分を取り除く作業が必要になるため、早めに専門の業者へご相談ください。
管理画面に入れる場合は、更新が出ているかを確かめる
WordPressの管理画面に入れる場合は、左側のメニューの「ダッシュボード」の中にある「更新」を開くと、本体・テーマ・プラグインのうち、新しい版が出ているものが一覧で表示されます。
あわせて「プラグイン」の画面で、使っていないのに有効のままになっているプラグインがないかも見ておくと安心です。
更新の前に、必ずバックアップを取る
更新ボタンを押す前に、必ずバックアップ(ホームページの控え)を取ってください。
何年も更新していないホームページは、一度にたくさんの部品を新しくすることになり、途中で表示が崩れたり、動かなくなったりすることがあります。
控えがあれば、うまくいかなかったときに元の状態へ戻せます。
- 画像などのファイルと、記事やお知らせが保存されている「データベース」の両方を控えます
- レンタルサーバーの管理画面に、バックアップや復元の機能が用意されていることがあります
- 控えを取ったら、どこに保存したかを書き留めておきます
古いテーマや独自に手を加えた部分が新しい版と合わず、画面が真っ白になることがあります。
不安な場合は、ご自身で更新する前にご相談ください。
更新が怖い・分からないときの選択肢
更新が必要なのは分かっていても、「押したら壊れそうで怖い」「管理画面への入り方が分からない」という方は少なくありません。
その場合は、次の2つのどちらかを考えます。
WordPressのまま、保守を任せる
今のホームページに大きな不満がなく、これからもWordPressで記事やお知らせをご自身で書きたい場合は、WordPressのまま更新作業を任せる方法があります。
定期的な更新とバックアップ、更新後に表示が崩れていないかの確認を、まとめてお任せできます。
当方でもWordPress 改修・保守プランをご用意しています。
更新の手間が少ない形に作り直す
何年も手を入れていない場合は、古いテーマやプラグインが今の版に対応しておらず、更新するだけでは済まないことがあります。
スマートフォンでの見え方も古いままであれば、作り直しも選択肢に入ります。
本体やプラグインの更新がいらない作りにすれば、今回のような更新の心配に追われることがなくなります。
どちらが向いているかは、ホームページの状態や、これからの使い方によって変わります。
迷われる場合は、URLをお送りいただければ、今の状態を拝見したうえでお答えします。
まとめ
- WordPressを更新せず放置すると、乗っ取りや改ざん、表示の崩れが起きるおそれが高まる
- 本体・テーマ・プラグインは部品ごとに新しい版が配られ、古いものが1つ残るだけでも入口になりうる
- 見覚えのない表示、迷惑メールの送り元にされる、表示の崩れ、フォームの停止が起きやすい
- まずはスマートフォンで外から確かめ、更新する前には必ずバックアップを取る
- 更新が怖い・分からないときは、WordPressのまま保守を任せるか、更新の手間が少ない形に作り直す